第1回山口国際交流映画祭
2003年5月16日(金)から18日(日)にかけて、山口県立大学の新講堂で第1回山口国際交流映画祭を開催しました。映画祭では映画上映の外、映画に関連した文化理解のためためのイベントも行い、3日間で約550人の来場者がありました。
私たちの世界は、政治、文化、宗教と言った様々な「違い」によって分け隔たられています。そして、こうした違いに対する無理解や無関心は、世界中で家族や地域、更には国家の間に哀しい争いをもたらしています。お互いの文化を知ることができれば、このような問題も少しでも解消できるのではないかと考え、国際交流と国際理解の機会を提供したいと企画したのがこの映画祭です。映画は、国際理解、相互理解を深めるための非常に解りやすい手段の一つと言えます。
2003/5/16(金)
■シタール演奏 18:00~
(チャンドラカント・サラデシュムク氏)
共演:逆瀬川建治、田部久美子
*シタール演奏者/作曲、編曲家/民族舞踊振付師/サンスクリット言語学者)によるインド民族音楽演奏。
■講演 18:30~
(インド大使アフターブ・セット氏)
■映画「モンスーン・ウェディング」19:10~
(2001/インド/監督:ミラ・ナイール)
*2001年ヴェネチア国際映画祭でグランプリ受賞映画。
インドの神話や踊りの場面などでインド社会を現実的に紹介していることで、中流階級のインドの生活や優れた伝統を理解でき、文化が異っていても友情や家族愛などの人間関係の在り方は変わらないと感じられました。
2003/5/17(土)
■フラメンコ・ミニ・ショー 14:00~
(ロサ・フラメンコ教室)
*山口で活動しているフラメンコ教室のミニショー。
■映画「ガッジョ・ディーロ」 14:20~
(1997/フランス、ルーマニア/監督:トニー・ガトリフ)
*ロマ民族をテーマに、ロマ民族の美しい音楽とその独特な文化や、周辺の住民の彼らに対する「ジプシー」への激しい差別問題が描かれています。
■講演 16:00~ (反差別国際運動 IMADR)
*様々な民族への差別と闘う反差別国際運動の事務局長・小野山亮氏が、ロマの背景や歴史、現在も続いている差別の事実、ナチス時代の虐殺、日常の生活の様子等を分かりやすく説明しました。
2003/5/18(日)
■映画「ガドッシュ」 14:00~
(1999/イスラエル/監督:アモス・ギダイ)
*イスラエル社会を伝える映画で、ユダヤ教超正統派の人のコミュニティーの人々が住んでいる首都エルサレムを舞台に、信心深い人たちとそうでない人たちの、生活や考え方の違いが描かれています。
■パネル・ディスカッション 16:00~
(映画監督 菅原浩志、イスラエル大使館一等書記官 ズィブ・ネヴォ・クルマン氏、山口県立大学国際文化学部助教授 小川秀樹氏)
*イスラエル一等書記官クルマン氏と、山口県を舞台にした映画「ほたるの星」の菅原監督とのパネル・ディスカッションで、日本であまり紹介されていない外国の映画の話を紹介しました。